うつくしいもの
物語は幾くとおりもある
どの物語を選ぶかは
ほんとうはいつだって
自分で決めることができる
未来をおもい描くように
いま、それから過去すらも
自分で選べるの
過去とおもっていたものすら
ほんとうは
自分の過去ではないのかもしれない
それくらい記憶っていうものは
曖昧で儚くて 自由なもの
過去にしがみつけば
しがみつくほど
ほんとうから遠ざかっていく
なんども繰り返しリピートする度に
どんどんめりこんでゆくなにか
できればうつくしいものを
なんどもなんども染み込ませて
生きていきたい
美しいものが染み込みすぎて
困ることなんて
そうそうないとおもうから
美しい音
美しい言葉
美しい色
美しい景色
美しいひかりを
幾重にも染み込ませて生きたい
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